男性の薄毛には、「遺伝」、「男性ホルモンの影響」、「生活習慣」、「精神的ストレス」の4種類の原因が考えられます。一般的に男性が悩む薄毛は、AGA（男性型脱毛症）と言われるものです。これは、男性ホルモンによって引き起こされることが分かっています。毛乳頭や皮脂腺に存在する酵素「5αリダクターゼ」は、男性ホルモン「テストステロン」を還元作用によって「ジヒドロテストステロン(DHT)」に変化させます。

DHTは、テストステロンよりホルモン活性が10～30倍も強い男性ホルモンで、毛母の働きを弱めてしまいます。そのため、ヘアサイクルが乱れて、毛が細くて弱いうちに成長期が終わって抜け落ちます。これがAGAの仕組みです。5αリダクターゼの活性が高いと、DHTが多く作られます。

そして、男性ホルモンに対する感受性が強ければ、薄毛が進みます。男性ホルモンの量に変わりはなくても、どう作用するかで結果が違ってきます。遺伝子を調べることで、男性ホルモンの影響を受けやすい体質かどうかが分かりますので、それぞれに合った治療方針を立てることが可能です。髪の成長には、ビタミンやミネラル、タンパク質が必要ですが、偏った食生活では十分な栄養が行き届きません。

また、長く続くストレスも自律神経のバランスを崩して、頭皮の血流が悪くなり、抜け毛を引き起こしてしまいます。生活習慣の見直しや適度な運動、十分な睡眠などにも気をつけましょう。