赤ちゃんを産んでから、その成長に毎日幸せながらも寝不足が続いたり自分の時間が取れなかったりと疲れてくるころ、新たな悩みが出てくるかもしれません。それは、抜け毛です。出産してから半年をピークに産後の抜け毛を経験する人は少なくありません。ただでさえ自分の手入れは後回しになりがちな頃に、櫛を通すたびに大量に抜ける髪の毛を見て、このまますべて抜け落ちてしまうのではないかと悩む女性が多くいます。

この産後の抜け毛は、いわゆる男性が経験するような脱毛の原因である頭皮のつまりなどではなく、女性ホルモンであるプロゲステロンの正常化によって起こるものです。妊娠という高プロゲステロン状態が出産により終わりを迎えたことで、そもそも抜けにくくなっていた毛がもとの状態に戻っている過程で、産後の抜け毛を経験することになります。つまり、妊娠期にはあまり髪の毛が抜けなくなったり、逆に少し毛深くなったりしているのですが、それにはあまり気づかずに過ごしている人も多いため、産後に抜け始めた毛の量に驚き、悩むことになるのです。この産後の抜け毛は遅くても産後１年までには落ち着き、すべてが抜け落ちるという心配もありません。

ただ、女性として大事な髪の毛が抜け落ちるということはとても心が痛むことです。妊娠時に抜けなかった分の髪の毛が短期間に抜け落ちているだけだと思うと、少し気が楽になるかもしれません。何より、時間の経過とともに治まるので、赤ちゃんの成長を楽しみながら乗り越えましょう。